7年目の米づくり②

農機や重機が大好きな長女をトラクタのボンネットに座らせてあげました。

なんと春一番で畦をなおした田んぼの、その畦が幅20mほど土砂崩れ!

田植えも終わっていたので、水をためないとなりません。
肥料袋で土嚢をつくり畦並みシートを立てて応急処置です。

田植えが終わると水管理が重要になります。
毎日ちょうどいい水位に維持するために、水の出が少ないところは水源の泥をさらったりして環境を整えます。

こちらの水源もずいぶん長いこと泥さらいをしていませんでした。流木や土砂でホースが埋まってしまっていたので、半日かけて撤去。すっきりしました!

命の水が田んぼにどどーっと流れ込むと、嬉しいですね。

カワニナを見つけました。蛍の幼虫の餌です。
コンクリの用水路で見つけるたび、自分が管理する田んぼの土側溝に放流しています。
まもなく蛍が飛び交う季節です。
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7年目の米づくり

春です。
今年88歳になるゲンイチさんの蔵から出てきた子供用の着物。この日は春祭で、長女は着物を着て大満足。
コロナウイルスの感染防止のため、飲み食いなしの祭でした。

元地域おこし協力隊の石川さんと、育苗の共同作業。
石川さんのところとは規模が同じくらいの経営で、共同作業するにちょうどいいパートナー。
かつ標高差があり、機械を使うタイミングがずれるので、機械の共同利用もマッチします。

冬の間に下がってしまった畦直し。春は土木工事から始まります。

こちらは無農薬の田んぼで使うボカシ肥づくり。くず米やクズ大豆、米ぬかなどを混ぜ合わせて発酵させます。

昨年から発行鶏糞も積極的に使っています。今年はついに鶏糞を散布するこちらの機械も買いました!
一人でも作業がこなせるように、必要な機械化と、共同作業は積極的に進めています。

いちおう代かきの様子。雪が少ない冬だったので、雑草が伸び放題。

4月23日になってようやく田植え。
妻と娘たちが様子を見に来ました。

村でいちばん遅い田植は相変わらず。でも今年はちょっと心持が違うのです。
「我が家は子育てが真ん中」と決め込み、育児で農作業がほとんどできない妻のぶんは、無理せず一人でじっくりとりくむことに。
心持ち一つでずいぶん楽になりました。
仕事は遅れていても、誰のせいにもしないで、今できる精一杯をしよう。
そんな心持ちです。
収獲の秋、食の劣化に思考巡らせつつ
優しい光と風。この数日、急に秋めいてきた。
朝晩は長そでを一枚羽織らないと寒いほど。あの暑さはなんだったのかと思い返すと同時に、ああ、ここは雪国の山間地だったと思い出され、急に秋じまいバージョンへと心がスイッチする。

たましぎ農園の稲刈りが始まった。
6年目の米づくりは、これまた今年だけの、今年しか味わえない米づくりだ。
6月中旬に妻の妊娠が発覚。
長女のときには軽かった悪阻が、今回はひどく、妻を苦しめた。
しかも長い。長い長い苦しみの末、最近ようやく落ち着く日があり、ほっとしている。
おめでたい話なのだが、農業は大変だった。
一人目の時と違い、長女の世話というミッションが加わり、僕はなかなか農業に集中できなかった。
おはようからおやすみまで、時に背負い、時に叱り、時にケンカし、時に遊び、そして疲れて二人で眠る。
貴重な経験を通しわかったことは一つ。
母業のなんと大変で尊いことかということ。
ありがとう母ちゃん。
子守を忙しさの理由にして、農作物への管理が滞ってしまったこと。
お客様への対応がおろそかになったこと。
(とくに夏の通信を出せなかったことは本当に申し訳ありませんでした)
反省ばかり。
家族が増えるかもしれないという、掛け替えのない幸福感がなかったら、がんばることはできない。
父ちゃんは頑張らないといけない。
家族のために頑張る時だ。
稲刈りシーズンになると、この村は活気づく。
夫婦げんかも頻発する。子や孫が手伝いに顔を出す。
天気で左右される稲刈り。近年の異常気象は父ちゃん母ちゃんの機嫌に大きく影響を及ぼす。
それぞれの田んぼに向かっているようで、村全体がこの季節に全力で取り組んでいるような、そんな季節だ。
コンバインという便利な収獲機械が登場して久しい。
平野部では戦車のように巨大なコンバインが轟音を鳴らし、大量の稲穂を飲み込んでいく。
ここ山間部では、20年前の機械が活躍するのにちょうどいい。
小さくても応用のきく、小さな機械は、農家の手の延長だ。
刈りそびれた1株の稲穂を、機械の後ろから母ちゃんが手刈りする。
時に父ちゃんが機械を降りて、手刈りする。
それを機械に入れる時の丁寧な仕草。
一粒も無駄にしまいという心が生み出す農家の所作は本当に美しいなと思う。
そして最近強く感じる「食の劣化」へと、農家になりきれていない僕は連想をする。
「無限ピーマン」とやらが話題だとか。
ピーマンをおいしくいくらでも食べられる簡単レシピだ。
試してみた。
一口食べて味の濃さに驚く。
胸がむかついてしまった。
「もう作らなくていいね」と妻。
先日、コロッケをいただいた。
形状や食感から既製品でないことは容易に想像できたが、手造りであるはずのそのコロッケにも、味の濃さと胸やけを誘発するような特有の風味が含まれていた。
家庭でつくる料理にまで、知らず知らずのうちに入り込んでしまった、この特有の風味にショックを受けた。
我が家の料理はけっして華やかではない。
畑でとれた野菜ばかり。味付けは薄くてシンプル。
田んぼでとれたお米で炊き立てのご飯。
味噌は自分たちの大豆で仕込んだ川谷みそ。
お米と味噌は貯蔵できるし、野菜は家のすぐ裏からとれる。
なにか災害があって、この山村が孤立しても、たぶん半年以上生きる自信がある。
自信じゃない、安心だな。

日本の食料自給率が低いということは多くの国民が知るところだ。
しかしどうして食料自給率が低いことが問題なのだろうか。
ぜひぜひ考えてほしい。

自由貿易がよいことのように声高に推進される現在において、食料自給率の必要性自体が問われています。
僕の話はもう少し先にします。

収穫の秋、ひとりひとりが自分で考えてほしいなと思います。

あ、我が家のオンドリが鳴きました。朝ですね。
今日も農作業がんばろっと!
朝晩は長そでを一枚羽織らないと寒いほど。あの暑さはなんだったのかと思い返すと同時に、ああ、ここは雪国の山間地だったと思い出され、急に秋じまいバージョンへと心がスイッチする。

たましぎ農園の稲刈りが始まった。
6年目の米づくりは、これまた今年だけの、今年しか味わえない米づくりだ。
6月中旬に妻の妊娠が発覚。
長女のときには軽かった悪阻が、今回はひどく、妻を苦しめた。
しかも長い。長い長い苦しみの末、最近ようやく落ち着く日があり、ほっとしている。
おめでたい話なのだが、農業は大変だった。
一人目の時と違い、長女の世話というミッションが加わり、僕はなかなか農業に集中できなかった。
おはようからおやすみまで、時に背負い、時に叱り、時にケンカし、時に遊び、そして疲れて二人で眠る。
貴重な経験を通しわかったことは一つ。
母業のなんと大変で尊いことかということ。
ありがとう母ちゃん。
子守を忙しさの理由にして、農作物への管理が滞ってしまったこと。
お客様への対応がおろそかになったこと。
(とくに夏の通信を出せなかったことは本当に申し訳ありませんでした)
反省ばかり。
家族が増えるかもしれないという、掛け替えのない幸福感がなかったら、がんばることはできない。
父ちゃんは頑張らないといけない。
家族のために頑張る時だ。
稲刈りシーズンになると、この村は活気づく。
夫婦げんかも頻発する。子や孫が手伝いに顔を出す。
天気で左右される稲刈り。近年の異常気象は父ちゃん母ちゃんの機嫌に大きく影響を及ぼす。
それぞれの田んぼに向かっているようで、村全体がこの季節に全力で取り組んでいるような、そんな季節だ。
コンバインという便利な収獲機械が登場して久しい。
平野部では戦車のように巨大なコンバインが轟音を鳴らし、大量の稲穂を飲み込んでいく。
ここ山間部では、20年前の機械が活躍するのにちょうどいい。
小さくても応用のきく、小さな機械は、農家の手の延長だ。
刈りそびれた1株の稲穂を、機械の後ろから母ちゃんが手刈りする。
時に父ちゃんが機械を降りて、手刈りする。
それを機械に入れる時の丁寧な仕草。
一粒も無駄にしまいという心が生み出す農家の所作は本当に美しいなと思う。
そして最近強く感じる「食の劣化」へと、農家になりきれていない僕は連想をする。
「無限ピーマン」とやらが話題だとか。
ピーマンをおいしくいくらでも食べられる簡単レシピだ。
試してみた。
一口食べて味の濃さに驚く。
胸がむかついてしまった。
「もう作らなくていいね」と妻。
先日、コロッケをいただいた。
形状や食感から既製品でないことは容易に想像できたが、手造りであるはずのそのコロッケにも、味の濃さと胸やけを誘発するような特有の風味が含まれていた。
家庭でつくる料理にまで、知らず知らずのうちに入り込んでしまった、この特有の風味にショックを受けた。
我が家の料理はけっして華やかではない。
畑でとれた野菜ばかり。味付けは薄くてシンプル。
田んぼでとれたお米で炊き立てのご飯。
味噌は自分たちの大豆で仕込んだ川谷みそ。
お米と味噌は貯蔵できるし、野菜は家のすぐ裏からとれる。
なにか災害があって、この山村が孤立しても、たぶん半年以上生きる自信がある。
自信じゃない、安心だな。

日本の食料自給率が低いということは多くの国民が知るところだ。
しかしどうして食料自給率が低いことが問題なのだろうか。
ぜひぜひ考えてほしい。

自由貿易がよいことのように声高に推進される現在において、食料自給率の必要性自体が問われています。
僕の話はもう少し先にします。

収穫の秋、ひとりひとりが自分で考えてほしいなと思います。

あ、我が家のオンドリが鳴きました。朝ですね。
今日も農作業がんばろっと!
春が始まりました

家の前の「たましぎガーデン」にセツブンソウが咲いた。

まだ山道には雪が残るが、今年から借りる田んぼを見に行ってみた。なかなか高度感あふれる棚田に、さすがに怖いもの知らずの娘もたじろく。

86歳のゲンイチさんが、昨秋から温めていたアイデアを提案。我が家の前に稲束を干す「はさ」を立てようというのだ。
老人会で気持ちよく酔っぱらったゲンイチさんは興奮気味に今からはさを作ろうという。午後3時30分。
すでに何本か木を伐ってあるというので、一緒に山に行く。えらい重い木を次々と運び、せっせと穴を掘り、ドコドコと柱を立てていく。6時には完了してしまった。仕事の段取り、こまやかな手技、仕事のコツ、3時間足らずの間にこのスーパー爺さんから学ぶことのなんと多いことか。

我が家の前に突如として現れた「はさ」、近所のみなさんぶったまげ。

春作業のスタートはボカシづくりから。米ぬか、もみ殻、くず米、くず大豆。農業の副産物が極上の肥料になります。
一カ月ほど発酵させたら、主に無農薬の田んぼと、家のまわりの野菜に使います。

裏のカミノウラさん家と協働でキノコの駒打ち。5年目の恒例行事です。

天気最高。

あ、初コゴミ。いよいよ春が始まりました。
ナス、トウモロコシ、収穫大忙し
今年の重点作目ナスとトウモロコシがいよいよ収穫シーズンを迎えた。
ムジナ(タヌキ)やハクビシンに狙われているので、ネット&電気柵をぐるりと張った。


ピカピカの十全ナスは、川谷生産組合でおいしい漬け物になります。
陽気のおかげで過去5年で最速の初収穫だ。
そしてこちらトウモロコシ1500本。
こちらも陽気のせいで8月からの収穫予定が10日ほど早まった。


7月25日頃からは収穫本数もぐんと増えたので、毎朝3時から収穫しないと間に合わなkうなった。

多い日は一日100本。
道の駅だけでは売り切らないように思い、車で1時間のところにある農協の直売所「あるるん畑」に会員登録した。
でも大概は道の駅だけではけてしまう。
このあたりで、大規模にとうもろこしを作っている農家がいないということを初めて知る。みんな夏休みはとうもろこし欲しいのに、供給がぜんぜん足りていなかったのだ!

こんな感じに一本ずつ袋詰め。虫食いや先端不稔は我が家のおやつになる。

この夏は歯ぐきから血が出るほどとうもろこしを食べた。

しかし暑い。雨が降らない。
暑い日は水浴びだ!
ムジナ(タヌキ)やハクビシンに狙われているので、ネット&電気柵をぐるりと張った。


ピカピカの十全ナスは、川谷生産組合でおいしい漬け物になります。
陽気のおかげで過去5年で最速の初収穫だ。
そしてこちらトウモロコシ1500本。
こちらも陽気のせいで8月からの収穫予定が10日ほど早まった。


7月25日頃からは収穫本数もぐんと増えたので、毎朝3時から収穫しないと間に合わなkうなった。

多い日は一日100本。
道の駅だけでは売り切らないように思い、車で1時間のところにある農協の直売所「あるるん畑」に会員登録した。
でも大概は道の駅だけではけてしまう。
このあたりで、大規模にとうもろこしを作っている農家がいないということを初めて知る。みんな夏休みはとうもろこし欲しいのに、供給がぜんぜん足りていなかったのだ!

こんな感じに一本ずつ袋詰め。虫食いや先端不稔は我が家のおやつになる。

この夏は歯ぐきから血が出るほどとうもろこしを食べた。

しかし暑い。雨が降らない。
暑い日は水浴びだ!