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どこかの誰かを傷つけて~3.11から7年~

3.11から7年が経ちました。
自然災害の前に、たくさんの命が奪われました。
人生を変えられてしまった苦しみ、心身の不調に悩まされ続ける人が今もたくさんいることを忘れてはならないと思っています。
その翌日まで、当たり前に暮らしていた。
それだけでした。

さだまさしさんの「いのちの理由」という歌の中に、僕の好きな一節があります。

♪私が生まれてきたわけは
何処かの誰かに傷ついて
私が生まれてきたわけは
何処かの誰かを傷つけて
私が生まれてきたわけは
何処かの誰かに救われて
私が生まれてきたわけは
何処かのだれかを救うため♪

この歌詞をどう解釈するのが正しいのか、僕はわかりませんが、僕はこの歌を聴くたびに3.11を思い出します。
もっと正確にいうならば、その翌日に起こった原発事故を思い出すのです。
あの日を境に、日本という国はどう変わったでしょうか。
あの日を境に、僕たちはどう変わったでしょうか。
あの日を境に、世界はどうなったのでしょうか。
おぞましい経験をした人、故郷を追われた人は、忘れたい日なのかもしれません。
先日、東京に行きました。
震災直後の暗い、廃墟のようだった東京。その気配はひとかけらも感じられず、電気をふんだんに使い、雑音、雑光、雑踏にあふれていました。
僕は今でも変わらず
「ふくしまをあんな目に遭わせてしまったのは自分だ」
という意識を持っています。
当たり前に電気を使い、便利な暮らしをしていた僕が、原子力発電を許してきたために、事故を防ぐことができなかったという思考です。
それは原発に限らず、世界の紛争内戦、テロリズム、環境破壊、格差社会といった、その他の多くの問題の根っこには、贅沢と便利の中で当たり前に暮らす僕達に原因があるという、思考です。
知らず知らずのうちに、どこかの誰かに傷つけられ、どこかの誰かを傷つけている。
グローバル化といえば聞こえはいいが、要はそういうことではないかと思っています。
安い農産物や食品を輸入することで、どこかの国の農業と自然をこわし、自らの食文化をこわし、体と心を壊していくように。
原子力発電の技術協力をすることで、どこかの誰かを便利にし、どこかの誰かに核のゴミを押し付けるように。
おしゃれなギフトの過度なラッピングが森林を破壊し、異常気象を引き起こすように。
何処かの誰かを傷つけているようで、結局また自分も傷つけられて。
そうやって僕たちは生きていることを思います。

とはいえ、逆もあるはずです。
自分がとった行動や、暮らし方が、何処かのだれかを救うことが。
今の暮らしを当たり前と思わず、誰かを傷つけていることを想像し、自分なりに変えていく。
一つ一つ小さな変革が、傷つけあう社会から救い合う社会に戻していけるはずです。

それが原発事故で誰かを傷つけてしまった僕にできる償いの形だと考えています。
シリアの内戦を思います。
太平洋戦争よりも長く、しかも国内戦に、子供たちの命が奪われ続けています。
遠い国の誰かを僕たちは傷つけてはいないか。
現状を知り、心を痛めるところから始めたい。
そうして暮らしを変えていく。
それが僕が生まれてきたわけなのだから。
7年前のあの日から、変わらなければ。
僕が変わらなければ。
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2018-03-11 06:16 : 思索ノート : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

のら紡ぎ唄 Vol.15

s-毛糸帽子3s-手袋

各地の大雪ニュースが聞こえてくる中、石谷は例年なみの積雪2m超となりました。寒波の影響も3日以上続くことはなく、今年は何度も青空を拝むことができています。
 寒の頃、積もった雪が凍り、かんじきもスノーシューも履かずにどこまでも歩いて行ける朝があります。大概晴れの日、澄んだ青空の下、山の木々は雪をまといキラキラと輝いています。べちゃ雪の新潟では、「凍み渡り」と言い、ちょっとわくわくする現象なのです。今年は凍み渡りができる日が多いので、わくわくもまた多い。寒波がくれたプレゼントです。

 娘の柚希は生後2ヵ月をまわりました。
 妻がせっせと母乳をあげるので、すくすくと育ち、立派な二重あごに。赤ちゃんらしく、ふくふくとしてきました。泣き声のボリュームもますますアップ。頻繁に笑うようになり、感情と表情が豊かになってきたようです。
 農家になってよかったなーと思うことはたくさんあります。中でも夫婦が力を合わせて子育てに係れることは、大きな喜びです。とくに雪国の農家は冬、時間があります。我が家は味噌の仕込みの仕事があるとはいえ、夏に比べればずいぶんと時間がゆったりと流れています。こうして娘と向き合い、日々の変化を夫婦で共有することができています。

 集落で35年ぶりになる赤ちゃん誕生に、集落のじいちゃんばあちゃんは大喜び。こんにゃくやら、おはぎやら、おいしいものを持って、娘の顔を見に頻繁に我が家に寄るようになりました。 わずか11軒、20人足らずの小さな村ですが、優しい顔が日替わりでのぞき込む日々です。
 
 集落の雪掘りを一緒にしたじいちゃんが、雪の上の獣の足跡が途中で消えていて、少し先からまた続いていたのを発見し、「あれはテンだかイタチだか、なんだろうねー」と目を輝かせて話してくれました。その後みんなで見に行っては、またいろいろと獣の話で盛り上がりました。
 この村では、暮らしに近い話がいつも話題の中心です。農作業のこと、住民のこと、獣や植物のこと。こんなピュアな人と自然に囲まれて、娘はどんな風に育つのか、想像するだけで楽しくなります。
 s-手作りお菓子など
 外は寒波大吹雪。中は薪ストーブが部屋を暖めてくれています。寒を超え、陽の光が明るくなってきたように思います。春はちゃんと近づいていたのですね。
 とはいえ、まだまだ寒さが続くようです。
 皆さまどうかご自愛ください。
s-薪ストーブ
2018-03-10 04:19 : のら紡ぎ唄(農園通信) : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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プロフィール

鴫谷幸彦

Author:鴫谷幸彦
青年海外協力隊、農業系出版社など経て、新潟県上越市吉川区の山村に移住。2年間の研修ののち2014年春に就農しました。

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