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トランプが悪い、世界は危ういと、言うは易し

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兜巾山もだいぶ色づいた。そろそろブナの森に遊びに行きたいと思いつつ、農作業に追われている。
天気のいい日が貴重になってきた。今朝はとうとうあられが降った。

アメリカの大統領の言動が連日ニュースになっている。
自国第一主義を掲げて、次々と有言実行に移している。
数々の暴言、暴挙は、勝手気ままで大統領の品位をまったく感じさせない。
しかし実際は、彼を支持する層は膨らみ続けているように見える。

さてここで考えたいのはトランプという人間が本当に悪いのかということ。
悪者だということはたやすい。正論をぶって、彼を罵倒することは誰にでもできる。
ではどうして彼のような人間が大国のリーダーに選ばれ、今なお支持されているのだろうか。
もちろん多様な視点で分析しないとならない話だが、今日は経済という視点から考えてみたい。

いわゆる「保護主義」。高い関税をかけて自国の産業を守るやり方が「時代に逆行」「経済成長にブレーキ」などと批判されている。
いつのまにか自由貿易の旗手気取りの日本の首相なんて、いかにも自分が正しいかのようだ。

僕はこう思う。
新自由主義的に経済のグローバル化を進めてきた結果、一部の大企業は儲かり、経済をけん引する一方で、格差が広がり、自分たちではどうしようもない状況に追い込まれている層が今どんどん膨らんでいる。
正論や時流をまことしやかに語る輩こそ、じつは自分たちに都合のいいグローバル化を推し進める「自分第一主義」ではないのか。

不満の矛先を探していた人たちにとって、スカッとする存在、それがトランプ氏だ。
自分は良識のある人間だと思っている人でも、心の中に眠っていた不満の火種はないか。
そこに飛び火し、広がる先に、分断と破滅が待っている。

独裁者や横暴なリーダーが悪いのではない。
良識の仮面をかぶった暴力的な自由経済が、格差と不満を生み出していることが問題の根幹であることを強く言いたい。

今僕達にできることは、自分たちの行動のすべてが世界と通じていることを常に意識し、世界が持続的平和へと向かうように自らの行動を変えていくこと。
それは買い物の仕方であったり、情報のとり方であったりするかもしれない。
もちろん選挙もそう。

批判や噂話はなにも生まない。

「自分はこんな風に変えてみたんだ」
と家族や親友と話ができるようになれば世界はよくなる。
真に暴力的な輩の化けの皮ははがれ、世界はよくなる。
多様な変化が単一的な時流にブレーキをかけ、世界はきっとよくなる。

自分が変われば世界が変わる。
僕の信条だ。

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2018-10-30 23:51 : モノモウス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

のら紡ぎ唄Vol.18

どんぐり

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▽春に植えられたチクチクと小さな苗たちは、夏の干ばつを乗り越え、秋の長雨を潜り抜け、収穫の季節を迎えました。
▽稲刈り前の石谷の風景は格別です。集落を南北に挟み込むようにそびえる斜面には、無数の田んぼが積みあがり、大きい田んぼも小さい田んぼも、丸い田んぼも三角の田んぼも、短く刈られた畦草の緑色に縁どられ黄金色の穂がキラキラ輝きながら揺れています。そして稲の上を吹き渡る風にのせられ漂う香りは、太陽と新米の香り。

▽今年は昨年と真逆の天候不順に悩まされた一年でした。昨年は夏の寒さと秋の長雨に泣かされましたが、今年は夏の水不足と高温で稲が枯死する寸前までダメージを受けました。稲が穂を出す時期は一番水が必要な時期でしたが、山の湧水に頼る田んぼは大きくひび割れ、表面は白く乾き、熱風に揺さぶれる青稲を見ると苦しくて苦しくてつらい夏でした。しかし枯れずに踏ん張ったのは稲の力には驚かされました。稲の限界と底力を感じた一年でした。収量は思ったとおりとても少なく、正直落ち込みました。
▽でも新米を一口食べたら、落ち込んでいた自分がとても小さく思われました。そしてじんわりと心が温かくなりました。このツヤ、香り、甘み、粘り、今年だけのこの味を僕は忘れません。おそらくこれからの農家人生の中でも指折りの不作年になっただろうこの年に、稲が踏ん張って実らせてくれたこのお米一粒の味を、忘れてはいけないと思いました。そして大災害に収穫まで至れなかった被災農家のこと、土砂に飲み込まれ命を奪われた北海道の農家のことも。僕達農家は自然に振り回されながらも、自然に寄り添って生きるのが宿命なのだと痛感しています。
▽この後、アワ、大豆、落花生とまだまだ収穫は続きます。立ち止まっている暇はありません。冬に向け、来年に向けて、がんばらないと。

▽娘の柚希は来月には1歳になります。
▽ハイハイすらなかなかうまくできなかった夏。それができるようになったと思ったら、最近はつかまり立ち、つたい歩き。新しい世界への好奇心で毎日ハイテンション。離乳食の時間になると自分で前掛けを持ってくるほどの食欲でぐんぐんと育っています。あいかわらず外が好きで、畑に出る妻の背中ではしゃいでいます。

▽農家としても親としてもまだまだ駆け出し。皆さまの温かい支えがなければまるでダメなたましぎ夫婦です。
▽少しでもこの村の、この田んぼに吹く風や生き物たちの気配が食卓にも届きますように。今年も皆さまの顔を思い出しながら米づくりができました。
▽そんな今年だけの僕たちのお米を、皆さまに食べていただければ幸いです。

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2018-10-25 22:25 : のら紡ぎ唄(農園通信) : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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プロフィール

鴫谷幸彦

Author:鴫谷幸彦
青年海外協力隊、農業系出版社など経て、新潟県上越市吉川区の山村に移住。2年間の研修ののち2014年春に就農しました。

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